梅干はお弁当やおにぎりの具に欠かせないと日本人の心に深く刻み込まれております。ここ和歌山県は梅の国内生産の約7割を占めており、中でも「南高梅」は大粒・薄皮・果肉も厚く、そして柔らかいのが特徴と最高峰の評価をいただき、高級な梅干と言えるでしょう。
「南高梅」の発祥はここ和歌山県の紀南地区(みなべ・田辺・印南・岩代地区)であり、時間と手間を惜しまず、ひとつぶ一粒丁寧に収穫され、塩漬け、天日干しされ梅干となります。
健康なからだ作りのお手伝い
梅干は健康食品としても注目を浴びています。興味深い話かと思いますが梅干を想像すると唾液が出てくるのは日本人だけでしょうか?梅干が「すっぱい」ことをよく知っている日本人は梅干のチカラに感心すると思います。実はこの唾液というのは、私たちの健康にとっても大事なものなのです。消化を助ける作用、口の中の消毒作用、さまざまな生活習慣病を予防する酵素が含まれており、現代人は唾液の分泌量が減る一方で、梅干を見ただけで唾液が出ることで、わたし自身が健康だと感じていただければ幸いです。
梅のチカラ
インフルエンザ等に抗ウィルス効果
梅酢から抽出したポリフェノールが、微量でインフルエンザウイルス等に強い増殖抑制作用や消毒作用があり、安全性も高いものであることが、和歌山信愛女子短期大学の小山一学長の研究グループらによる研究で分かっています。詳しくは、紀州田辺うめ振興協議会のHPをご覧ください
クエン酸
私たちの腸から吸収された食物は、分解されて炭酸ガスと水となり、その間にエネルギーが生み出されます。この一連のサイクルが円滑に回転しないと栄養物の不完全燃焼が起こり、血液中に多量の乳酸がたまってしまいます。すると、生命活動が衰え、慢性疲労に陥ってしまうのです。
このサイクルを円滑にするのがクエン酸。
つまり、梅干しを毎日食べると、梅干しに含まれているクエン酸によって物質代謝は促進され、疲れにくい体を作ることができるのです。
まだまだある梅のチカラ
抗酸化作用
梅にも「リオニレシノール」と呼ばれるポリフェノールが含まれていることが近畿大学農学部、吉栖肇先生らの研究で明らかにされました。ポリフェノールには、血管などを痛めつける活性酵素を消す抗酸化作用があり、動脈硬化からくる心臓病や脳卒中を予防することが知られています。
梅干で脂肪燃焼
梅には肥満予防に効果をもたらしてくれる「バニリン」が含まれています。バニリンは小腸で吸収されると、脂肪細胞に刺激を与え、脂肪を燃焼させる働きを持っています。